ひきからじりつ

心境を記録中・・・

森田療法の考え方

hiki-jiritsu.hatenablog.com

入院するとき、先生から渡された治療方針の中に「森田療法」があった。それについて知りたくなって今さら本を読んでみた。

森田療法 (講談社現代新書)

森田療法 (講談社現代新書)

森田療法の考え方

完全欲へのとらわれ

神経質な人は「生の欲望(よりよく生きたいという思い)」がとても強い。「かくあるべし」という高い理想像と現実とのギャップから、不安が生まれる。それに「とらわれ」てしまうと、自己否定、劣等感、逃避行動につながる。森田療法では不安はあって当然とみなして、排除しようとしない。

精神交互作用

不安から生じた症状をなくそうと意識すればするほど、かえって症状が出てしまう。これを「精神交互作用」と呼ぶ。僕にもそういう経験はたくさんある。例えば電話でうまくしゃべろうとするあまり、自分でも何を言っているのかわからなくなってしまったことがある。そもそも不安があって症状が出ているのに、そこに集中するほどかえって不安になって、症状がひどくなる悪循環に陥ってしまう。

あるがまま、目的本位

そこで大切なのが「あるがまま」、「目的本位」という考え方。不安はそのまま「あるがまま」にしておいて、「目的本位」で本来の目的に集中する。電話でうまくしゃべれないことはあるがままに、とにかく用件を伝えることに集中する。そういう行動が習慣になるにつれて、いつのまにか症状が気にならなくなっていくという。

ゆるし

この世は不条理なこともあるし、誰もが弱さを持つ。それが自然な姿。どうしようもないことはそのまま受け入れること。それは「ゆるし」にもつながる。

外に出て実践していきたい

完璧じゃなくて当たり前

森田療法は、ネガティブな感情はそのまま認め、そのうえで目的本位な行動をとればいいという、今後あらゆる場面で役に立ちそうなヒントを与えてくれた。例えば将来の不安。だんだん老いていくし、いつ病気になるかわからない。そして最後は確実に死ぬ。そんな不安も、あって当然なんだ。例えば人にイライラするとき、自分も他人も、完璧じゃなくて当たり前なんだ。

人ではなく「人からどう思われるか」が怖かった

僕は人が怖くて長年引きこもってきた。正確に言うと、「人からどう思われるか」が怖かった。「善良であるべきだ」、「社交的であるべきだ」、「高い能力を持っているべきだ」、「容姿端麗であるべきだ」―。人と接すると否が応でも「そうじゃない自分」を見なくてはいけない。つまり、他人がどうこうではなく、完璧じゃない自分を見るのが怖かったんだ。

入院生活での変化

今年の初めからこれまで7,8か月の入院生活で実践してきたことは、まさに森田療法的で、自然と目的本位の行動がとれるようになってきた。父との関係母との関係が改善したり、行きたいところに行ったり。人と接するときの不安はいまだにあるが、このままどんどん実践していきたいと思えるようになったという意味で、ようやく外に出ていく準備ができたと思う。


実はこの本、数年前に読んだことがあった。内容は(こんなに役に立つのに!)きれいさっぱり忘れていたから、ただ読めばいいってもんじゃないことも分かった。

森田療法 (講談社現代新書)

森田療法 (講談社現代新書)