ひきからじりつ

心境を記録中・・・

些細な幸せ

hiki-jiritsu.hatenablog.com

僕が入院中、元気になって退院していった人、というより僕が入院した時にはすでに元気だった人が、数日前にまた入院してきた。

言葉を選ばずに言えば、その姿はまるで廃人のようで、歩くこともままならず車いすに乗っていたから、初めはその人だと気づかなかったほど。

ショックだった。それと同時に「人は幸せになるために生まれてきたわけじゃない」という考えがより一層強くなった。こんな悲劇が平気で起こる。この宇宙は無慈悲だ。

生物一般の目的は、子孫を残すこと。そのために欲望というインセンティブがあって、それを満たせなければ不快になり、満たしてもすぐに物足りなくなる。一個体が幸せかどうかなんて知ったこっちゃない。

欲望を満たし続けても満足できないなら、現状に満足することを目指すべきだ。

そんなようなことが、「欲望について」という本に書いてあった。なるほど確かにそうかもしれない。

些細な幸せに目を向けてみるか。

朝、セミの声で目が覚めて夏を感じるとき。窓の隙間(特殊な病院なので窓が少ししか開かない)から外の匂いを嗅ぎつつ夕焼けを眺めるとき―。

先の入院してきた人も、ここ数日でみるみる良くなり、今日は談話室に出てきて、楽しそうにペットの話をしてくれた。

今、些細な幸せを感じられることは当たり前じゃない。いや、宇宙が無慈悲なら、そもそも幸せを感じられること自体が奇跡だ。

そんなことを考えているうちに、気分が晴れた。

快感回路---なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか (河出文庫)

快感回路---なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか (河出文庫)

欲望について

欲望について

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