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常識を振りかざす両親

心のこと 家族

僕の両親は夏になると、やたら窓を開けたがる。家に誰かいるときは常に開けておかないと気が済まないらしい。

集合住宅なので窓の数は多くないとはいえ、朝起きると僕の部屋以外の窓をすべて全開にする。そしてそのまま仕事へいてしまう。

開けっ放しにされると、色々と不都合があって困る。北側の部屋にはレースカーテンがないので、中が丸見えになってしまう(1階に住んでいる)。玄関のそばのドアが開いていると、居留守が使えない。たまに出かけるときに戸締りが面倒くさい。

それで僕が閉めておくと、「いちいち閉めるな」「暑いから開けておけ」と父が怒る。当てつけのように、家に帰って来ると荷物も置かずに窓開けの巡回を始める。

僕が嫌だと思ってる理由や、日中開けておいても逆効果だと言っても聞かない。むしろ、「絶対閉めるなよ」「人が来たら必ず出ろ」と口調を強めるばかり。

母も同じ。仕事に行く前に閉めていくよう頼んでも、2日くらいで元に戻る。

そんなわけで、休日は家の中に温風が吹いている。「あぁ、今日いい風通って涼しい」などと言っている。そりゃ、風が吹けば体感温度は下がるよ。室温は上がるけどな!

両親は高学歴なので、教養や常識は人並み以上にある。世間体もいい。子供のころ、僕はそういう両親を見て「立派で正しい人間」だと勝手に思い込んでいた。

その人の特徴の一部に引きずられて、他の部分も良く(悪く)思えてしまうことを「ハロー効果」というらしい。

「なんで?」と聞くと「当たり前だろ」と答える父。ことあるごとに「社会っていうのは―」と一般論で答えようとする母。

ああ、この人たちは何の考えもなしに威張っていたのか。

自分の頭で考えようとせず、一般的な常識を絶対的に正しいと信じて疑わない。さらに、それを自分の意見のように振りかざす。

「夏は窓を開けておくと涼しくなる」ことが、奴らの中で絶対的に正しい。

僕が嫌だと思う理由を説明しても、温湿度を測っても意味がない。窓を開けることが目的だから。窓を閉めること自体があり得ないから。

しかし、涼しくなるはずの夜は早々に閉めてエアコンをつけたり、窓についている通気口は、僕が開けておいてもいつの間にか閉まっていたり、一貫性がない点も気になる。

このほかにも、合理性に欠けることが家にはたくさんある。形だけをなぞって行動する両親にイライラしてしまう。

しかし僕の意見がどんなに正しいと思っても、それを正しいという理由で押し付けてしまうようでは、両親のやっていることと変わらない。

イライラする原因が知りたくて、図書館から「怒りの心理学」という本を借りてきた。